東京の三軒茶屋にうまい焼き鳥やがありまして、そこの店主はものすごく塩にこだわっています。

自分で配合した塩を打った焼き鳥を出し、さらにネタによって「~ならこの~塩をちょっとつけて食べて」というふうに「付け塩」を出すんです。

塩は素材の味をゆがめません。

塩は素材の味を引き立たせます。

だから、素材に自信があるほど塩を使うべきなんです。

塩にも色んな種類がありますが、僕が使う塩は大きく分けて二種類。

ひとつは食卓塩のようにしょっぱさが口の中で持続するタイプ。もうひとつは最初にしょっぱさがガツンときて、それからスーっとなくなるタイプです。

後者のほうはまさに素材の味を活かす料理に使います。イタリアやフランスの岩塩がこのカテゴリーに属します。

この大きな二種類の中にも、まろやかさ、うまみによって、さらにいくつかの種類があります。

料理に塩は欠かせませんが、星の数ほどある塩を使いこなそうとして、手当たり次第に試すのはよくありません。

人それぞれだと思いますが、僕のようにまずは2種類くらいの大きなカテゴリーを設定して、その中に使った塩を分類していくと、それぞれの塩の特徴が感覚的に捉えやすく、後になって大変役に立ちます。

家庭でも、食卓塩とちょっとまろやまかな岩塩と二種類を用意しておいて、新鮮な野菜を生でいただくときなどはちょっとオリーブオイルかけて岩塩ふって食べるととても美味しいですよ。