米文化考に続いて肉文化考

子どもの頃、牛肉は高級品でした。(歳がわかるよね!) 夕食がスキヤキとかだと狂喜乱舞。めったにないことでした。

この頃は、今は一部の人々から「悪」とされている南氷洋の捕鯨が盛んで、鯨肉は安くてヘルシーな食材。給食にもしょっちゅう出ていましたね。

日本人が牛肉を食べ始めたのは明治になってからです。

幕末に外国人が居住するようになると、外国人向けの牛肉が出始めました。西日本の牛が神戸に集められたので、その頃から「神戸ビーフ」が有名になりました。

そのうち牛肉は体に良いということで庶民に普及していきました。1万円札の福沢諭吉が「あれは体に良い」と力説していたようです。

ということで、日本人が牛肉を食べ始めてから、まだ150年弱しかたってないんですね。長らく牛肉を食べていた西洋人と比べると、日本人はまだまだ牛肉を知りません。

 

牛肉以外の肉はどうだったかというと、縄文時代の遺跡からイノシシなどの骨が出てくることから、イノシシや鹿は食べられていたようです。

今はとても人気がある、いわゆるジビエと呼ばれる野生の獣。日本では長い間食べられていました。

江戸時代は薬として食べていたとか。

今は牛肉の方がポピュラーでジビエは少数派。逆転しているのが面白いですが、どうも日本人は食に関しても新しいもの、西洋のものが好きなようで、それを取り入れる時、自国の文化を否定する傾向があるように思いますね。

そういうわけで、ジビエに関しては千年以上の歴史があるんです。

 

日本人はまだまだ牛肉を知らないというのは、僕はアメリカに11年生んでいた経験からも感じます。

日本で美味しい牛肉と言えば霜降りの部位です。少し炙って脂を溶かしてほおばると、口の中で溶けてなくなるようなやつですね。

たしかに美味いです。

でも残念なのは、日本人の多くは赤身の美味しさを知らないということ。

アメリカで売られている牛肉のほとんどは赤身です。これが美味いんですよ。

因みに、オーストラリアでも赤身主流は同じですが、アメリカとオーストラリアでは餌が違う。アメリカはコーンを食べさせるけど、オーストラリアは牧草。当然、コーンを食べてる方が美味いです。

日本にも赤身の美味い牛肉がありますが、需要が少ないせいで数が少なく、よって美味しいやつは値段も高いですね。

で、僕はアメリカ産の赤身をオススメします。

霜降り主流の世の中で赤身の牛肉の美味さを追求するのが僕の主義です。